どろどろ血液で酸素が不足するとガンになりやすい
酸素があるとエネルギーがたくさんできる
エネルギーの元(ATP)は糖質(グルコース)が酸化(燃焼)される過程で作られます。
グルコースの燃焼はまず細胞質(ミトコンドリアの外側)で酸素を必要としない嫌気的酸化(解糖)によって行われます。嫌気的酸化の過程ではグルコース1分子から2分子のATPが作られます。
続いて嫌気的酸化によって生じたピルビン酸がミトコンドリアの中に取り込まれて、酸素を活用した好気的酸化(TCAサイクル)が行われます。この好気的酸化で合計38分子ものATPが作られます。酸素があると19倍も多くのエネルギーが作ら
れることになります。
酸素が不足すると乳酸が増える
激しい筋肉運動で酸素の供給が間に合わなかったり、ドロドロ血液によって酸素がしっかり運ばれなかったりすると、嫌気的酸化によるエネルギー生産が行われます。
この時、グルコース(C6H1206)から作られたピルビン酸(C3H403)はTCAサイクル(クエン酸回路)には入らず、乳酸脱水素酵素(LDH)によって還元されて最終産物の乳酸へと変化します。
乳酸(C3H603)は疲労した筋肉中に蓄積されるため、凝りや痛み、疲労などを招く原因となる物質だと考えられていますが、細胞内から血中に放出された乳酸は心臓や腎臓ではATP合成の元になり、肝臓では乳酸を使ってグルコースを合成します。
がん細胞は酸素が嫌い
がん細胞は無限に増殖するために必要な栄養を専用の血管(新生血管)を作って横取りします。
一方で、がん細胞は酸素なしに嫌気的代謝によってエネルギーを作り出します。そのため酸素を運搬する赤血球を近づける必要はありません。
がん細胞はある種の毒素(トキソホルモン)を作って悪液質と呼ばれる全身の衰弱症状をもたらすことが知られていますが、同時に乳酸が大量に発生して血液を酸性化させます。
白血病、悪性リンパ腫などの悪性腫瘍(がん)で乳酸脱水素酵素(LDH)の活性が著しい上昇を示すことがありますが、嫌気的酸化により大量の乳酸が作られていることが想像されます。
糖尿病の人はがんになりやすい
2004年の日本癌学会総会で糖尿病の人が男女ともに全部位でがんになるリスクが1.4倍も高いことが報告されています。
リスクが2倍以上になるのは、男性では肝臓がん2.2倍、喉頭がん2.3倍、肝臓がん2.2倍。女性では歯肉がん4.2倍、肝臓がん2.3倍となります。
家族に糖尿病の人がいるとそのリスクは男性で、すい臓がん4.7倍、女性で子宮体がん4.7倍、直腸癌3.5倍、胃がん2.9倍、大腸がん2.4倍と高くなります。
日本人の糖尿病の95%はインシュリンの働きの悪い(インスリン抵抗性のある)2型ですが、多くが血液の抗酸化力が低下し、血小板凝集能の克進した血液ドロドロタイプです。毛細血管の酸素運搬能力が低下して組織や動脈が障害され多くの合併症を生じることになります。
血液サラサラでがんを予防
血液がドロドロになると、血行不良→酸素不足→エネルギー不足→代謝障害→神経・筋肉の機能低下、と負の連鎖が始まります。乳酸が増えると酸性のドロドロ血液です。この状態では肝機能の低下、交感神経の緊張が平行して存在するため、抗酸化力の低下、免疫力の低下によってがん細胞も生まれやすくなります。

中野薬房ナチュラルインフォメーション