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7.腰の痛み
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7.腰の痛み
私たちのまわりには、中年を過ぎた頃から、腰のトラブルで悩む人の数が、目に見えて増えてくるものです。
整形外科を訪れる患者さんのなかで、いちばん多いのは腰の痛みを訴える人たちで、その数は年々増えるとも、減ることはないだろうといわれています。
その原因はさまざまですが、大きく分けて、骨や筋肉の異常によるもの、内臓疾患によるもの、神経疾患、精神的要素によるものなどがあげられます。
そのなかでも多いのが、日常生活の中での運動不足や、逆にオーバーワーク、栄養の偏りによることはいうまでもありません。
それだけに、検査してみても原因がよく分からないものになりやすいともいえます。
そこで、以前から痛さが一進一退してスッキリせず、いろいろの治療をアレコレ試みても効果が見えない「腰の痛み」を、便宜的にひとまとめにしてつけられるのが、「慢性腰痛症」という名前です。
さらに、人生八十年時代の現在では、人生五十年時代の人よりも三十年以上も長く生き続ける人が多いわけですから、骨や筋肉の老化現象の現れとしての「腰痛」で悩む人が増
えてくるのは当然でしょう。
これらの場合、検査を受けると、「変形性脊椎症」とか「骨そしょう症」、「慢性腰痛症」といった診断を受けることが多いはずです。
しかし、いずれにしても、病名がわかったからといって、すぐ簡単に治せる病気ではありません。
ある程度は「年のせい」と割り切って、現状より悪化させないための日常生活の中での「養生」に努力することが、結果として良い成績があげられるようです。
もちろん、年配の人だけではなく、若い年代の人であっても、「腰が痛い」人の増える条件は、現代ではあり余るほど十分に揃っています。
もともと、若い頃には、身体の組織が若々しく元気で、腰痛に悩まされることはほとんどないのが普通のはずです。
それにもかかわらず、若い人が「腰痛」に悩まされるのは、若さにまかせての過激なスポーツをはじめ、その反対の日常の運動不足や、オーバーワーク、肥満、ストレス、姿勢
の悪さなど、腰痛の原因になる「不養生」 のせいといえます。
その一つ、一つはたいしたことではないようでも、「不養生」が積み重なってくると、若さに自信があるはずの肉体も、その負担に耐え切れなくなって腰痛を起こすことが少なくありません。
自分の体力を過信して過労になったり、逆に運動不足にならないよう、日ごろからくれぐれも注意したいもの。
また、「不養生」のなかには、職業上の悪い姿勢からおこる「腰痛」や、体形が原因の「腰痛」もあります。
職業で自動車の運転を長時間続ける人とか、一日中同じ姿勢で机の前に座ったままでいるとか、立ちっぱなしの人など、同じ姿勢をとり続ければ、腰に負担をかけ「腰痛」 につながることは当然のことといえるでしょう。
ぜひとも仕事の合間に、職場体操などを取り入れたり、椅子のクッションを替えてみたり、場合によっては腰部を安定させるための「骨盤バンド」を使用して、「腰痛」予防に役立ててほしいものです。
さらに、体形としては、痩せ型の人より、肥った人のほうが、余分な重量物を身に付けて毎日の生活をしている分だけ負担が多くかかり、腰痛になりやすいことはいうまでもあ
りません。
もともと、太る傾向のある人が体重をふやすことはいたって簡単で、減量することが容易でないことは現代人の常識になっています。
そうかといってそれを良いことにして、普段からやせる努力をしないでいると、腰の痛みはなかなかよくならないばかりか、だんだん進んでくるかもしれません。
なかには、医師から「体重を減らさないとダメだ」といわれていながら、いろいろの理由をつけ、減量の努力をしない方も多いようですが、これではいつになっても腰痛とはサ
ヨナラできなくてもやむをえないでしょう。
この際、心機一転してダイエットを心がけてほしいものです。
漢方薬では
漢方薬では、西洋医学上の病名にとらわれず、「証」によって、次のような処方がよく用いられます。
@苓姜朮甘湯(りょうきょうじゅつかんとう)
体力が中以下の人で、特に腰以下がよく冷えるタイプです。
尿の回数も、尿量も多く、身体が重く感じられる人に用いられます。
@A八味丸 (はちみがん)
体力があまりない人で、下半身の脱力感や皮膚がカサカサになった感じがあったり、のどがよく渇いて、夜間尿の回数が多く、腰痛がある人にピッタリします。
苦から「ヘソの下」にきく薬とされていて、「腎気丸」(じんきがん)ともいわれ、老化現象による腰痛やぎつくり腰などに用いられてきた歴史ある処方です。
B桂枝茯苓丸(けいしぶくりようがん)
体力が中ぐらいか、それ以上で、下が冷え、上がのぼせるタイプで、顔色はよくみえることが多いような人で、左下腹部に抵抗と圧痛があり、肩凝り、めまい、のぼせなどの症状を伴うことに用いると効果的です。
C当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
比較的体力が低下していて、顔色は青白く、貧血ぎみ、疲れやすく、生理異常がある人の腰痛に用いられます。
D桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとうj
比較的体力が低下している人で、冷え性、慢性的な痛みや、手足にしびれ感などがあり、湿度の変化によって、腰痛や下腹部、下肢に冷感がおこる人に用いる処方です。
F芍薬甘草等(しゃくやくかんぞうとう)
G芍薬甘草附子湯(しゃくやくかんぞうぶしとう)
F芍薬甘草湯、G芍薬甘草附子湯ともに、あまり「証」にこだわらず痛みの激しいときに用いられます。
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