ここに掲げる体験談は、当薬房におけるアトピー性皮膚炎の患者さんの実体験談です。ご厚意により掲載しております。
6才の男子
私は名古屋の都心に住む主婦です。うちの6歳の息子は、生後3から4ヶ月の頃から、喘息とアトピー性皮膚炎を患っています。同じ悩みをお持ちの方に少しでもお役に立てればと思い、ペンをとらせていただきました。息子がアレルギーだとわかりましたのは、生後4ヶ月の時です。ほおが赤くブツブツしていましたので、鼠径ヘルニアの手術のため入院した病院で、検査していただいたところ、卵にアレルギーがあることがわかりました。
抗アレルギー剤を飲ませ、母乳もやっていましたので、私も卵をやめました。なるほど肌の赤みが消えてきました。ところが、それから1ヶ月くらいたった頃からゼイゼイと言うようになったのです。それが喘息の発作だと思わず、普通に暮らしておりました。小児科の定期検診につれていって、初めて喘息だと聞かされ、それも点滴しなくてはならないほど。そしてアレルギーマーチだといわれてしまいました。
アレルギマーチといえば、小さい頃アトピー性皮膚炎だった子が、大きくなって喘息や鼻炎に移行することだと思っていましたので、こんなにすぐなんて、すごくショックでした。
それから本気でアレルギーと向き合い始めました。本でアレルギーの事を調べました。友人に近くでよいお医者様を紹介してもらい、通い始めました。そこでは、主に喘息の治療に重点をおきました。そのころは、皮膚炎の方はあまりひどくなかったので、塗り薬は、弱いステロイドとワセリンなどでのばしたものを使っていました。1日3回きちんと塗っているときれいになりました。そうすると非ステロイドに変えていきという治療法でした。あと抗アレルギー剤と気管支拡張剤(テオドール)を飲んでいましたが、喘鳴は続いていました。特に生後10ヶ月の時、肺炎がきっかけで大発作を起こし、2週間入院。一時は、酸素テントに薬を充満させた治療をしなくてはならないほどでした。
後から考えると、もう少し油断していたら、命も危ないところだったと、喘息の怖さが身に沁みました。
それからは、喘息も徐々に落ち着いてきました。生活は,相変わらず卵を控え、掃除をまめにするくらいでした。時折する検査では、卵に少し出るくらいで、ダニなどには、それほど出ませんでした。IgE抗体もそれほど多くなく、正常の範囲でした。2歳を過ぎた頃には、喘息の発作も、風邪を引いたときぐらいで、皮膚の方もあまり酷くありませんでしたので、お医者様からも「もう少しですね」と言う感じに言われておりました。
2歳半の頃、夫の実家に同居することになり、マンション生活から一戸建てへと変わりました。
郊外から都心へ移ると、環状道路もそばにあり、緑も少ないので不安はありましたが、密閉性の良すぎてじゅうたんも引いてあるマンションより、通風、換気も良く、じゅうたんもないしと決心しました。
主人は鼻炎が酷かったのですが、越してからは、とても調子が良くなったのです。けれども息子の方は喘息こそ、あり出ませんでしたが、皮膚炎の方が、どんどん酷くなってきたのです。3歳になる少し前に、再び検査をしたところ、ダニにも感作しており、それも最高値、卵の値はそれほどでもありませんでしたが、猫のフケや一日中掃除のことが頭から離れず、思い通りにいかないと、いらついたり、周りにあってしまいました。
お医者様には、前に通っていたところと同じような治療法のところにかかりました。弱い塗り薬では、現状維持がやっとでしたが、やはり喘息の方に重点を置いていたので、皮膚の方は、軽く考えてしまっていました。
そのうち、幼稚園に通い出す頃から、ますます酷くなってきたのです。(とくに夏場に悪化しました。)顔にも出るようになりました。そうこうしているうちに1昨の夏にはジュクジュクした湿疹が全身に広がってしまったのです。まぶたなどは、目が半分になってしまうほど腫れ、ひざやひじ、お腹、背中といたる所が、ジュクジュクしてしまったのです。ステロイドの軟膏をいくら塗っても良くなりません。そのうちに、菌に感染していることがわかり、いっさいステロイドをやめ、抗生剤を飲んだ所、少しおさまってきましたが、以前より酷い状態に変わりません。
ステロイドは、また感染したらと思うと怖くて使えません。その頃、友人から千種区に漢方の薬局でいいところがあると聞いていってみました。漢方薬や自然のものを使った塗り薬と体の毒を出す飲み薬もありました。確かに効き目はあったと思いました。けれども小児科の抗アレルギー剤と漢方薬は一切止めるようにいわれてしまいました。効き目を出すためには、常に薬が皮膚についているようにとラップや包帯を巻いたり大変でした。そうしないとなかなか調子がよくなりませんでした。
すこし湿疹が落ち着いてきた、昨年の1月、スーパーで声をかけられ、中野先生を紹介していただきました。遠いこともあり、すぐに飛びつく気にはなれませんでした。1ヶ月間考えました。
迷いましたが、何か不思議な縁を感じ、また、その時通っていた薬局は皮膚の表面事のみで、他の症状にはふれませんでした。息子の喘息と皮膚炎の他に、滲出性中耳炎にもなっており、また湿疹が目の中まで出てきてしまってしまいました。また、精神面でも、落ち着きがなかったり、いらついたり、夏など夜中に叫んだりと不安な面もありましたので、やはり、体の中から綺麗にしてやりたいと、主人と相談し中野先生の所に伺うことにしたのです。
先生は、中国漢方を勉強していらっしゃったと聞いていたので、漢方薬を煎じて飲ませるイメージで伺いましたところ、少し違っていました。けれども、苦いものを無理矢理飲ませるのではなく、まず腸の働きを整えるという説明から、ルミン、酵素と一つ一つていねいにどういう理由で飲ませるのか、また体質をどういうふうにして改善していくか、本当に詳しく教えて下さいました。こちらの話もよく聞いて下さったうえで、小児科や眼科、耳鼻科の治療と薬(抗アレルギー剤、目薬、ツムラの漢方薬)を否定されませんでした。
(漢方薬については、時々アドバイスして下さることもあります。小児科の先生にお願いして薬を変えてもらったこともあります。)
一緒についていってくれた主人も納得し、先生と子供そして私たち親で頑張ることになりました。その時点には、湿疹はだいぶ落ち着いていたので、半年ぐらいで良くなるでしょう言われたのでした。試飲した酵素は、結構おいしいものでしたし、塗り薬も何種類もいらない、顔から足まで同じものでよい、またお風呂のシャンプーで殺菌もできると親にとっても楽になりうれしいことでした。
食生活の改善は、家族にとっても良いことです。しかし、当の息子は酵素の味は嫌い、塗る薬はしみるといやがることばかり、ルミンも水で流し込むという風でした。時には鬼にもなりながら、なだめたりすかしたりとなんとか続けました。腹八分目も小さい子供にはなかなかうまくいきません。そんなときにも、先生は「気長に・・・」、必ず治るからと励まして下さいました。
治療を開始してまもなく息子の頬がつるつるしてきたので、うれしくなり、先生に報告すると願望とは裏腹に、「そんなはずはない、必ず離脱症状が現れる」と言われました。
半年も前にステロイドは止めているし、離脱症状はあまりないのではと甘い考えでいたのですが、やはり2ヶ月たった頃から顔やひじ、ひざの裏、首筋などが赤く今まで湿疹の出来なかったところまで、赤くボロボロしてきたのです。リンパ腺の多く集まっているところは、出やすいとのことでした。体が悪いものを排出していることだと聞かされてもその時は、このまま本当に治るのだろうかと疑っていました。そんなときに、ふとあることに気づいたのです。それは目でした。いつのまにか白目と黒目の界に出来ていたブツブツが綺麗に消えていたのです。目薬を止めても再発しません。その次に効果が出始めたのは、酷くなっていたジュクジュクと膿んでいたような湿疹でした。がんこなもので、良くなったり、ひどくなったりを繰り返していたものが、綺麗に消えていたのです。体のあちこちにあったのですが、酷いものから綺麗になっていきました。
この二つの事と、先生の励まし、そして治られた方々のお写真だったのです。息子も写真の人たちのように綺麗にしてやりたいと頑張れました。
今でも以前ステロイドを根気よく塗っていたところは、治りが遅いようですし、風邪を引いて体調を崩すとボロボロとしてしまったり、不安になることもあります。夏には菌の感染もあり、おしりがひどくなってしまいました。けれども抗生剤も最小限で、とびひにもならずにすみ、お尻も綺麗になってきています。
滲出性中耳炎も調子がよいです。喘息も出なくなりました。うちの子は体力的にもかなり落ちていたそうで、(表面的には元気ですが)、そのため離脱も遅く、なかなか湿疹も引かなかったようです。1年たった今では、以前の写真を見ると、こんなにひどかったんだね。通い初めの落ち着いていた時のでさえ、結構酷かったんだね。と言えるまでになりました。
シャツや下着も血で染まらなくなりました。周りの方々からも、「綺麗になったね」と言っていただけるようになりました。今でも波はあります。この文章も今日も風邪のためか、口の周りもボロボロ、体も細かくポロポロしています。完全に綺麗な肌、ダニにも負けない体になるには、もう少しかかりそうですが、頑張っていきたいと思います。
1998年1月25日
アトピー性皮膚炎体験談
